ロンドン通信

イギリス人は、あなたの所作を好まないわよ!-ロンドン通信vol.3-

英語の独学は(特に精神的に)限界。せっかくイギリスにいるなら、onlineレッスンよりはface to faceで学びたい、British Englishに触れたい、友達も増やしたい!
ということで、英語を学びに行くことに。

グループレッスン

イギリスには語学学校がありすぎる!

ENGLISH UKに登録されている学校だけでも400以上。
土地勘ないので、アクセス良い場所を探すのも大変。
グループ・個人のどちらのレッスン形式が良いか、グループレッスンなら何人位が丁度良いのか、日常会話・ビジネス英語のどちらを選ぶべきか…
何をどう優先付けして学校を選べば良いか分からず、迷う・悩む・決めかねる。

そこで、「自分に合う語学学校のタイプ・スタイル」を特定するため、格安の語学学校に通って検証してみることに。

ここで、Teacher Trainingコースに着目!いくつかの語学学校には、英語の先生になりたい人が、生徒に教えるトレーニングをするためのTeacher Trainingコースがあります。Qualifiedされていない先生に学ぶため、生徒も格安で学ぶことができます。

まずは、自宅からアクセス良いInternational Houseに通ってみることに。

1日2時間・週5で、1週間約2500円。1時間あたり250円で受講できます。onlineレッスンより安い!破格の安さ!!

webでのlevelチェックテスト後、受講料を支払い、翌週には通学開始という手軽さ。
生徒は1週間単位で受講できるため、毎週月曜日に入れ替わり。(クラスは最大15名)
先生は3~4人単位で、4日に一度交代。1日2時間の授業は、(一人からでなく)複数の先生から習います。
私が受講した3週間は、凡そこんな状況でした。(()は人数)

教材は先生が自由に決められるので、様々です。
American EnglishとBritish Englishの違いを習ったり、

ビートルズの歌を聞き取ったり、

ファッションについてディスカッションしたり。

基本は‘work in pairs’で、自分なりに解を出した後に他の生徒とdiscussionします。

Teacher Trainingコース・グループレッスンの良い点・悪い点を3つずつ挙げてみると。

良い点

1) 様々な国籍・年齢の英語に触れられる
ロンドン生活では、ネイティブ英語でコミュニケーションできる機会はそう多くありません。グローバルに見ても、英語をネイティブスピーカーとしている人は3割にも満たないそうです。
語学学校では、先生・生徒の国籍に加え、生徒の年齢層が20代から60代と幅広く、耳にする発音や単語のバリエーションの広さが特徴的でした。

2) 先生も生徒も共に「学び合いたい」気持ちが強い
先生は教えることに一生懸命、生徒は学ぶことに一生懸命。先生から一方的に学ぶというより、先生と生徒がお互い学び合う環境でした。間違えることは全然怖くない、みんながみんなの努力を寛容に受け止め、励ましてくれ、精神的にも支えられます。

3) work in pairs、必然的に話す機会が増える
人前で話すことが得意でない私は、発表形式だと逃げて(発表しないで)終わります。work in pairsでは相互に意見を言い合いdiscussionするため、聞くのも話すのも真剣。追い込まれるのは大事。

悪い点

1) ネイティブの発音に触れる機会がほぼ皆無
ロンドンに居るのにQueen’s Englishに触れていないと、大きな機会損失をしている気がして結構焦ります。

2) 自分の弱点を指導されない
先生は教えることに不慣れで、授業を進めることに手一杯、生徒への指導は不十分。自分の癖や弱点に気付く=改善する機会がほとんどなく、上達している実感が得づらい。

3) 度胸ある人に喋りの時間を奪われる=不完全な英語を聞くことが多くなる
work in pairsでは、お喋りさんが多くの時間を使う=不完全な英語を聞く機会が増えます。その結果、英語力以上に推測力・想像力の方がついたような気が…

渡英後3~5週間後に通った語学学校、毎日楽しく気づきも多かったです。が、
・語学学校に通うのは手段にすぎず、その先の目標が見つからない(=モチベーションが保てない)辛さ
・思いの他、友達はできない(今日時点で続いている友人は1名だけ)
・英語が上達している実感が沸かない
ことから、次は個人レッスンに切り替えてみようと、新たな模索を始めます。

個人レッスン

イギリスに20年以上住む日本人に、「家庭教師を探すならFirst Tutorsがいいよ」と勧められ、個人レッスンのため家庭教師探しを開始。

しかし、高い!一番安くて1時間8000円、高い人だと15000円!毎日レッスンしたい私には高すぎる…どうしようかと思案していたところ、たまたま別のサイト「1時間3000円、英国人のおばあちゃまのご自宅でマンツーマンレッスン」を見つけ、早速受講してみることに。

(おばあちゃま先生。インターネットより拝借。きっと50年くらい前のお写真かと思われる。)

おばあちゃま先生に学んだ半月後に再度語学学校に通う予定が、急遽ロンドンでの就労が決まり、結局個人レッスンはわずか3日(6時間)しか受けられませんでした。良い点・悪い点を挙げるには経験が浅すぎますが、語学学校のグループレッスンと比較してみます。

良い点

1) ネイティブの発音に触れられる
人生70年丸々ロンドンのおばあちゃま、私にとっては存在自体が貴重。The Londoner!テレビやラジオでしか聞いたことのないBritish Englishを直に聞かれることに感動・大興奮!

2) イギリス人は、あなたの所作は好まないわよ!
「あなたは、頑張り屋で積極的で素敵。でも、イギリス人は、あなたのようなガチャガチャした態度は好きじゃない。職場ではよく気を付けて。深呼吸してリラックスして、何よりゆったりした所作を心がけることが大事。絶対に今のような態度をしてはいけない。」
最後のレッスンで、就職が決まった私に先生がかけてくれた言葉です。
正直ショックだったけれど、これぞまさに私がイギリス人から学びたかったこと!

3) イギリスの文化・歴史を学び、英語の上達も実感できる
折に触れてイギリスの文化や歴史を紹介してくれ、教養と共に英語を学べるので、知的好奇心が刺激され、英語の上達も感じやすいです。

悪い点

1) おばあちゃまの発音は聞き取りづらい
イギリス英語の聞き取りづらさはよく聞くことですが、なかでもご年配の英語は癖が強くて更に聞き取りづらいと言われています。例に漏れず、先生の発音もとても聞きづらかった。

2) テキストが古すぎ
先生のテキスト、私と同い年…

3) 若干孤独
生徒として先生から指導される関係。学ぶことは多いけど、私には学びと同じくらい「共感」という感情が必要なことに気が付きます。

こうして、ほとんど英語の上達が感じられないまま、渡英後6週間には英系法律事務所で働くことに(続く)。


【筆者プロフィール】

小根森純子。大学卒業後、松下電器産業(現パナソニック)入社。ロンドン転勤の夫に帯同するため、2019年8月退社。同年10月より英系法律事務所にて勤務開始。
TOEIC790点。二技能かつ選択問題のためそれなりの点数に見えなくもないが、実力的には600点程度と予想。仮に四技能の試験になれば恐らく400点程度。聞く・話すが極めて苦手。
夫・息子(14歳)との三人暮らし。家族・友人・旅行・グルメが大好きで、蛇とネガティブが大嫌い。

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