ロンドン通信

渡英1ヶ月が経過、そろそろ英語はペラペラに?(なるわけがない!)-ロンドン通信vol.2-

ロンドン生活開始当初は、すべてが新鮮すぎました。「ロンドンで生活していること」自体が楽しい。息をしているだけで楽しかった。

しかし、3週間も経てば、すべては日常になり、新鮮味がなくなると共に、「ロンドンで生活しているだけでは英語は上達しない」現実を実感し、焦り始めます。

海外経験の無かった私は、これまで何十年にも亘り、海外経験がある(または過去にあった)友人たちに
「海外生活してたら英語できるようになっていいね!」
と、トンデモ発言していました。「海外生活あり=英語ができる」という安直な思い込み。

しかしこれは完全なる思い違いと、ロンドン生活わずか3週間で気が付きます。過去に安直な言葉をかけてしまった友人知人の皆さん、ごめんなさい。
(ちょうど昨晩、息子も「日本の友達から『お前、そろそろ英語ペラペラ?』ってしょっちゅう連絡あるんだけど」と嘆いておりました。)

一刻も早く英語を上達させたく、自分に合う勉強方法を見つけたくて、友人に聞いたりネットで検索したり、やたら試してみたのが渡英1~2か月目。

1) 学校のイベント参加
2) 友達とのランチ・お茶
3) 店員に喋りかける
4) BBCニュース、ラジオの視聴
5) YouTubeの英会話レッスン動画視聴
6) 映画鑑賞
7) 読書
8) IELTS(アイエルツ)の勉強
9) 単語帳で勉強
10) 語学学校に通う
11) 家庭教師に習う

最後2つの「語学学校に通う」「家庭教師に習う」は次回のテーマとし、今回は1)から9)にトライした感想を書きます。

1) 「英語に慣れる」「友達を作る」目的で、息子の学校(インターナショナルスクール)開催のイベントに積極的に参加

渡英10日後。Hyde Parkでの新入家族歓迎会。息子も私も誰一人友人がおらず、東洋人も見当たらず、談笑するみんなの輪に入るきっかけもない。なんといっても、英語でコミュニケーションする自信の無さが、私の本来の社交性を完全に消し去る。息子と寂しく弁当を食べていたら’○○(←私ではない人の名前)?!’と親しげに話しかけられ、違うよと伝えると’Oh, sorry’と去られ、余計に寂しさが増す。
「もう嫌だ、早く逃げたい、帰りたい(五七五)」、そんな(私の大嫌いな)ネガティブ感情に押し潰されかかったとき、同時通訳をしている友人の「英語が上手い下手よりも、勇気持って話しかける方が大切よ」という言葉を思い出し、一歩踏み出しました。この一歩が私のイギリス生活を大きく変えることになることは、またの機会にご紹介します。
こんなにひどい英語の私の話を、みんな笑顔で一生懸命聞いてくれて、感動で涙が出ました。逆に、みんなが私に話してくれることがほぼ聞き取れず、申し訳ない気持ちと自分の英語力の無さに涙が出ました。つまり、会話中泣いていて、相当奇妙な日本人。
わずか1時間の参加でしたが、マラソン完走並に疲れました。

Residential Tripの送迎に行ったり、

Parents向け説明会に出席したり、

様々な機会に参加しました。Hyde Parkの成功体験を活かして積極的に話しかけようと思うものの、英語への自信の無さが私を消極的にさせ、なかなかうまくコミュニケーションできない日が続きます。

2) 英語でコミュニケーションする機会を作りたく、友達をランチやお茶にお誘い

学校イベントには大勢の参加者がいて、話しかけるにも勇気がいるし、複数人でのお喋りも英語ができない身にはかなりしんどい。1対1の方が何かと楽、そう思い、息子の学校のママ友達をランチやお茶に誘いました。
宗教的・文化的違いから、聞いてはいけない質問だっただろうか?私の所作に問題あっただろうか?そんな自分の言動に不安でいっぱい。でも、やっぱり、純粋に英語でコミュニケーションすることは楽しい。疲れるけど、楽しい!
もっと英語を話せるようになりたい、聞かれるようになりたい!こうした気持ちこそ、私にとっては英語学習の一番大きなモチベーション。これまで試した中では、3本の指に入る、英語が上達する方法という気がします。

とはいえ、友達の数が少なく、頻繁に誘うわけにもいかず、ほとんどの時間は一人で細々と英語学習していました。以下、内容と所感を簡単に綴ります。

3) 一番気軽な英語コミュニケーション~(無駄に)店員に喋りかける

何を話をするか考えることと、相手の話が半分も聞き取れないことの両方に疲れて、約1カ月くらいで終了。
ちなみに、「イギリス行ったらQueen’s English学べていいね」とよく言われましたが、店員の大半は移民であり、Queen’s Englishに触れる機会の方が圧倒的に少ないです。

蛇足ですが。近所に発見した素敵なピラティススタジオに見学に行き(半分は英語のトレーニングで)、語学力を告げたら「インストラクターの説明がきちんと聞き取れないと怪我をする危険性があるので、グループレッスンは認められません。個人レッスンにしてください。」と言われました。個人レッスンは1時間12000円。高すぎ…英語できないとお金もかかります。

4) 「英語の上達にはニュースを聞くのがいい」と言われるのでBBCニュースを視聴

毎日「よし、今日こそニュースを聞き取るぞ!」と意気込むものの、内容がよく分からないため5分と集中力が持たず、その後数時間は単にテレビがついているだけ。これも約1カ月で終了。

ただ、最近、字幕表示されることを知り、気が向いた時は視聴するようにしています。

5) 「ニュースが面白くないのは内容の問題だわ」と思い、英語字幕付きで映画を鑑賞

会話は省略されている言葉が多かったり、スピードが速かったりで、まったくついていかれず、あっさり終了。「教科書」で英語を学んだ私がいきなり「会話」から学ぶのはハードル高かった…。

6) ほぼ毎日、入浴中はYouTubeで英会話レッスン

YouTubeには多くの英会話レッスンがアップされており、毎日コンテンツを変えて楽しめます。先生が聞き取りやすく発音や解説をしてくれるので、無理なく楽しめます。

ただ、なんとなく聞こえるようになっても、全く話せるようにはならない。なんでだろう?あ、シャドーイングしてないからか!と、1カ月くらいして気が付き、それからは声に出して練習するようになりました。が、リラックスしたい入浴中に「声を出す」ことにも疲れてきて、これも3カ月くらいで終了。

7) 自宅から徒歩2分の図書館で本を借り出し

4技能の中で最も得意なのは「読む」なので、本であればいつでも好きな時に読めると思い、小学生くらいが読む本を図書館で借りました。しかし、これまた「教科書」しか読んでいない私には、「物語」の表現が全く理解できず、2ページで終了。今や本のタイトルすら覚えていません。

8) イギリスでは全く役に立たないらしいTOEICの代わりにIELTS(アイエルツ)を勉強


IELTSで一定スコアを取得できれば、将来的に何か役に立つかもしれないと思い、テキストで勉強開始。意気込んだ当初は1日3時間程度勉強し続けたものの、具体的な目標がないためモチベーションが保てず、2週間で終了。

9) 友人の「日本語で書かれたものでも単語の半分以上マスキングされたら読めないでしょ?英語読めないのは英単語知らないからだよ」の言葉にインスパイアされ、単語帳を持ち歩き


街中やメディア、テキストで見かけた単語を辞書的に調べてみたり、移動中にめくってみたり、気軽に楽しんでいましたが、重い本を持ち歩きたくなくなり、いつの間にか辞めてしまいました。

こうして書いてみると、色々試してみたものの、1カ月以上継続できたものがほとんどないことが判明。英語力は一朝一夕では身につかないことを、日本に居た頃よりはるかに実感するイギリス生活です。


【筆者プロフィール】

小根森純子。大学卒業後、松下電器産業(現パナソニック)入社。ロンドン転勤の夫に帯同するため、2019年8月退社。同年10月より英系法律事務所にて勤務開始。
TOEIC790点。二技能かつ選択問題のためそれなりの点数に見えなくもないが、実力的には600点程度と予想。仮に四技能の試験になれば恐らく400点程度。聞く・話すが極めて苦手。
夫・息子(14歳)との三人暮らし。家族・友人・旅行・グルメが大好きで、蛇とネガティブが大嫌い。

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