ビジネス

会議中の飲食

木内裕也
PEGL[ぺグル] -実践ビジネス英語講座- 講師

皆さんは、日本で行われる会議中に飲食をしますか? 長時間にわたる会議だと、水やコーヒーなどが提供されることもあるでしょう。休憩時間にちょっとしたお菓子が出ることもあります。そんな時には、コブクロに入ったチョコレートを会議中に口にすることもあるかもしれません。

会議中の食事はどうでしょうか? ワーキングランチという名前だったり、もしくは時間が限られていて、「食事をしながらでもいいですよ」と言われた場合など。自分の上司が食事をしていない時に、部下の自分だけが食事をすることはどうでしょうか? もしくは取引先の人が食事をしていないのに、会議中に自分は食べる、ということはどうでしょうか? 

日本と比較して、「食事をしながら別のことをする」という姿勢に対して寛容な文化は少なくありません。子供のころに「テレビを見ながら食事をしてはいけません」と言われた記憶のある人もいるかもしれません。学校の授業中にパンを食べたり、ジュースを飲んだりしたこともないでしょう。しかし、例えばアメリカなどでは1950年代から60年代にかけて、TV dinnerと呼ばれる商品が人気になりました。冷凍食品として、温めるだけでTVの前に座って食べられる製品です。そのためのトレーも売り出されました。折り畳み式で、ソファーの高さにちょうど合った個人用のテーブルです。

学校の授業でも、きちんと先生の話を聞いて授業に参加していれば、何かを食べても、飲んでも注意されることはありません。大学の講義などでも同じです。何も食べずに静かに聞いているだけの学生と、食べならがらも授業に参加している学生では、後者の方が好まれるでしょう。

このように考えてみると、会議中に飲食をすることに抵抗が少ない文化があるのは十分に理解できます。自分一人だけ何かを食べていても気にならない文化です。もちろん、音をたてたりしてはいけません。飲み物がこぼれて機材の故障を引き起こすとか、ごみを残すこともいけません。

また、会議中だけではなく、仕事中に飲食をすることも同じです。しかし、ごみを残したりするのと同じように、周りに迷惑をかけないことも大切。オフィスにあるレンジで食べ物を温めたときに、においがきついものは避けるなどの気遣いは大切です。


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筆者:木内 裕也 PEGL[ぺグル]-実践ビジネス英語講座-講師
https://pegl.ohmae.ac.jp/lecturer/kiuchi
ミシガン州立大学アメリカ研究博士号取得。国際会議、企業間交渉、テレビ放送などでの同時通訳ならびに実務翻訳を中心に活動。バラック・オバマ元大統領の自伝、マイ・ドリームの翻訳者。アフリカ系アメリカ人の歴史と文化を学術専門分野としてデトロイトやボストンなどで研究を行う。ミシガン州立大学では、アメリカ研究、大衆文化の授業を担当。上智大学で通訳講座を担当した経歴も持つ。TOEIC、TOEFLで満点、英検1級など主要な英語資格検定で最高峰の記録を持つ。

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