日本とアメリカの休暇への考え方の違いについて

今年は緊急事態宣言の影響もあり、ゴールデンウィークは自宅で過ごした方も多かったのではないでしょうか。
日本では、ゴールデンウィークやお盆休み、シルバーウィーク、年末年始と、暦上の連休が定められています。これらの連休期間に有給休暇を足して、長めのお休みを楽しむ人も多くいます。一方で、多くの人が同じタイミングで休みになるので、フライト代が高かったり、観光地が混雑して心が休まらない、という悩みもあります。

この辺り、海外ではどうなのでしょうか。
今回は、筆者が駐在していたアメリカでの休暇事情をご紹介します。

アメリカ人は自由に休暇期間を決める

アメリカでは日本と違って連休期間があまり定まっていません。定まっているのは11月後半のサンクスギビングとクリスマス休暇のみです。それ以外、一日単位の祝日はあるものの、大型連休と言えるものはありません。
そのため、アメリカ人は自分の好きなタイミングで休暇を取ることができます。例えば、ハイシーズンを避け、二週間以上休暇を取って、南の島でバカンスをするといった方々も多くいます。

休暇を取るのは当然の権利

日本では休暇を取ることを良しとしない文化がまだあるようで、特に、繁忙期には、周囲の目が気になるといった理由で、有給取得をためらわれる環境も多くあると思います。
一方、アメリカ人には全くそういった意識はないようでした。休みを自由に決めるのは、与えられた権利であって当然のことだ、という意識を強く感じました。
また、アメリカ人は休暇を非常に大切にし、心身ともにリフレッシュをして、良い仕事に繋げるという意識を持っていました。

雇用契約の結び方が異なる

個人的には、雇用契約の結び方の違いも、休暇への意識に影響していると思われます。
アメリカでは、会社と従業員間の雇用契約の内容が各々で異なります。有給休暇を何日取得できるかも、交渉次第です。そのため、アメリカ人からすれば、休暇を取得することは、勝ち取った権利なのです。
一方、日本の場合には、労働基準法によって定められた数の有給休暇が自動的に与えられる仕組みとなっており、個々の労働者が交渉して得るというものではありません。

日本人にもバカンスを

コロナ禍でのテレワーク普及など、日本でもある程度自由な働き方が模索されています。これに合わせて、休暇が取りやすくなり、日本でも、より自由にバカンスを取得できる雰囲気になると良いですね。

【筆者】
大手グローバル企業の管理部門に勤務するビジネスパーソン
TOEICは990点(IP)、米国での駐在勤務経験、米国大学院留学経験、米国司法試験合格実績あり

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