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2016年の”今年の言葉”は?
英語の辞書で有名なOxford English Dictionary(オックスフォード英語辞典)は毎年、年末近くに”Word of the Year”(今年の言葉)といってその年を象徴する言葉を発表しています。
日本の「新語・流行語大賞」や「今年の漢字」の英語版といったところですね。
今日は2016年の”Word of the Year”をご紹介します。
ずばり、選ばれたのは”post-truth”でした。
日本語では「ポスト真実」と訳されるのが一般的です。
国際政治のニュースを英語で見たり読んだりされている方は見覚え・聞き覚えがあるかもしれませんが、そうでない方にとっては初めて目にする単語だと思いますので、詳しくご説明していきましょう。
“post-truth”は、当のオックスフォード英語辞典では形容詞とされ、その意味は
“relating to or denoting circumstances in which objective facts are less influential in shaping public opinion than appeals to emotion and personal belief”
と定義されています。
日本語にすると
「”世論を形成する上で、客観的な事実よりも感情や個人の信念に訴えることの方が影響力を持ってしまう状況”に関係する/そのような状況を表す」
ということになります。
初めて”post-truth”という言葉が出版物に登場したのは1992年ですが、昨年行われたイギリスのEU離脱の国民投票や、アメリカの大統領選挙の際、文字通り「客観的な事実を提示するよりも、個人の感情・信念に訴えるような政治手法」が積極的に用いられたことから、名詞”politics”(政治)と共に”post-truth politics”という形での使用が急増したのだそうです。
例)
<The New York Timesの記事>
The Age of Post-Truth Politics(「ポスト真実」の政治の時代)
https://www.nytimes.com/2016/08/24/opinion/campaign-stops/the-age-of-post-truth-politics.html
そのような理由で、2016年を象徴する”Word of the Year”として選ばれた訳です。
“Word of the Year”には選ばれなかったものの、最終候補に残った単語は”adulting”・”alt-right”など9つあります。
どれも旬な単語ですので、オックスフォード英語辞典のサイトでチェックしておくことをオススメします。
https://en.oxforddictionaries.com/word-of-the-year/word-of-the-year-2016
いずれにしても”post-truth”は今後、政治の世界だけでなくビジネスの世界でも使われる機会が増えてきそうですので、ぜひ覚えておいてください。
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