使える表現

「メンバーの対立を解決する時」に使えるフレーズ

BBTオンライン英会話教材から“ビジネスに役立つフレーズ”をご紹介するシリーズ、

今回は

「メンバーの対立を解決する時」に

役立つフレーズをお届けします。

今回も、とあるオフィスの場面を想定し、メンバー同士の対立を解決しようと試みる時のNGアプローチと理想的なアプローチをご紹介します。

今回の想定シーン

某食品メーカーの開発部門で勤務しているとしましょう。

来春に向けた新商品を開発するためのプロジェクトリーダーに選ばれ、数名のメンバーを率いてキックオフしたところ、その中のJohnとCindyが担当作業をめぐって対立を始めた、と報告を受けました。

あなたは大事なプロジェクトを早急に軌道に乗せるため、二人の対決を解決すべく、本人たちを会議室に呼び出しました。

まずは、好ましくないアプローチをみてみましょう。

NGアプローチ

“Well, you both must understand that this is not a good time for internal conflicts because this project is important for us. Stop fighting right away and make it a success.”
(二人とも、これは我々にとって大事なプロジェクトなのだから、今は内部で対立している場合じゃないぞ。今すぐ争いをやめて、プロジェクトを成功させてくれ。)

みなさんはこのアプローチのどこが問題だと思われますか。

NGポイント①
第三者であるリーダーのあなたがメンバー同士の対立を解決しようとしているのですから、まずは問題認識を共有するところから議論を始めるべきです。問題をよく理解せぬまま一方的に「対立している場合ではない」の言葉で片付けてしまっては、根本的な解決には繋がりません。

NGポイント②
ただ「対立をやめるように」と言うだけでは、リーダーの仲裁としては不十分であり、状況の改善も見込めません。対立するには必ず理由がありますので、それぞれの言い分をしっかり聞いて、解決策を考えるようにしましょう。

では、理想的なアプローチ例を見てみましょう。

理想的なアプローチ

I understand you are having a conflict with each other concerning the job allocation. I’m sure we can work something out here. But first, can you both tell me about your position?
(君たち、担当作業について、対立しているそうじゃないか。この場で解決策を見出せると思うが、まずは二人とも、自分の意見を私に話を聞かせてくれないか?)

注目フレーズ①
I understand you are having a conflict with each other concerning ~.(あなた方が~について対立していると聞き及んでいます)

対立を解決するには、最初に誰が何について対立しているのか、きちんと認識する必要があります。それを簡潔な一文で可能にするのが、このフレーズです。

ここでの“understand”は「(人づてに)~を聞き及んでいる」の意味であり、暗に「(~と聞いてはいるが)実際のところはどうなんだ?」と確認するニュアンスが含まれますので、真相を把握するのに役立つのです。

“understand”を“hear”に置き換えて
“I hear you are having …”
としても、同じように使うことができます。

当事者一人ずつ個別に面談する場合には、“each other”の部分を対立相手の名前に言い換えると良いでしょう。

例)John, I understand you are having a conflict with Cindy.

最後の“concerning”は「~について」という意味の前置詞ですので、“about”に置き換えても結構です。

注目フレーズ②
Can you tell me about ~?(~について話してもらえますか?)

シンプルなフレーズですが、解決策を考えるための前段として、それぞれの言い分を聞く時には不可欠なひと言です。

また、このフレーズを受けて相手が発言した後には
“I understand your concern.”(あなたの懸念点が分かりました)
“I appreciate your position.”(あなたの意見が分かりました)
などのフレーズを用いて、理解を示すようにしましょう。

※この“position”は「位置」や「役職」の意味ではなく、「見解・見方」の意味で使っています

この段階で誰かの意見を否定するのは得策ではありません。中立的な立場でそれぞれの意見に公平に耳を傾けることで、当事者たちが安心して話しやすい雰囲気となります。

解決策を提案するには

両者の言い分を聞いて対立のポイントを理解したら、次は解決策を考えて提示することになりますが、その際にはあなたの意見を押し付けるような言い方ではなく、

“Why don’t we ~?”(~しませんか?)
のようなフレーズを使って、あくまで提案する形にすると良いでしょう。

相手が受け入れてくれれば、解決策へのコミットが期待できます。

解決策を否定されたら

いずれか一方、あるいは双方が解決策を受け入れず、状況を打開できない場合には、最終的な手段としてリーダーであるあなたが対応を決定し、命令する必要があります。

そのような場面では
“I have no choice but ~.”(~するしかない)
“You need to ~.”(~してくれ)
などの強めな表現が相応しいでしょう。

まとめ

メンバーの対立を解決しようとする時には、まずは状況を認識した上で、当事者全員の言い分を公平に聞き、それぞれに理解を示すようにしましょう。

あなたが命令する必要のないように、ポジティブな場作りを心がけ、皆が納得してコミットできる解決策を見出せれば理想的です。

揉め事は好ましくはないですが、「雨降って地固まる」とも言いますので、万一の時にはぜひ前向きに、今日ご紹介したフレーズを活用してスムーズな解決を心がけてみてください。

※今回の引用:
ビジネスコースのレベル8・レッスン19「Resolving Conflicts」

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