使える表現

「議論で反対意見を伝える時」に役立つフレーズ

毎回好評のBBTオンライン英会話教材からビジネスに役立つフレーズをご紹介するシリーズ、

今回は

「議論で反対意見を伝える時」に

役立つフレーズをお届けします。

今回も、とある社内会議の場面を想定し、反対意見を伝える時の
NGレスポンスと理想的なレスポンスをご紹介します。

今回の想定シーン

某飲料メーカーのマーケティング部門で勤務しているとしましょう。

あなたのチームは新商品である若年層向けスポーツ飲料のPRを任され、今、広告媒体を決定するための会議を行っています。

先輩のMatt(マット)は「新聞広告が良いのでは」と提案しますが、あなたは「若年層の新聞閲読率は極めて低い」というデータを持っているので、反対しようとしています。

(Mattの発言)
“I think we should go for newspaper ads.
Because many people read newspapers, we will make a big impact!”
(新聞広告でいくべきだろう。大勢の人が新聞を読むから、影響は大きいはずだ。)

まずは、好ましくないレスポンスをみてみましょう。

NGレスポンス

You:
“I disagree with you. Newspaper ads don’t work for our new product. We must come up with a better media strategy.”
(あなたの意見に反対です。新聞広告は我々の新商品には合いません。もっと良いメディア戦略を練る必要があります。)

みなさんはこのレスポンスのどこが問題だと思われますか。

NGポイント①
冒頭で前置きもなく“I disagree with you.”(あなたに反対です)と言っているため、あまりに直接的過ぎて、相手を攻撃しているような印象を与えてしまう可能性があります。相手が気を悪くして、あなたの意見にも耳を貸さず、その後建設的な議論を続けることが難しくなってしまうかもしれません。

NGポイント②
新聞広告には反対と言っているものの、その理由を説明していないので説得力に欠けます。感情的に反対しているようにも聞こえます。反対意見を言う時には、相手も納得するような理由を添えるべきです。

では、理想的なレスポンス例を見てみましょう。

理想的なレスポンス

You:
I could be wrong, but I think newspaper ads are ineffective. The statistical data says most of the young adult segment don’t read newspapers nowadays. If we use newspaper ads, then I’m afraid we won’t reach our target market.”
(私が思うに、新聞広告はあまり効果的ではないのではないでしょうか。若年層は最近ほとんど新聞を読まないという統計データがありますので、新聞広告では我々のターゲット層にリーチできない恐れがあります。)

注目フレーズ①
I could be wrong, but I think~.(私が間違っているかもしれませんが~だと思います)

何か大事な決定をするような、冷静な議論が必要な場で人の意見に反対する時には、相手の意見を尊重している姿勢が伝わる表現を用い、相手にも自分の意見に耳を傾けてもらうよう配慮することが得策です。

その「相手の意見を尊重する」部分で役に立つのがこのフレーズです。

“I could be wrong”は直訳すると「私が間違っているかもしれませんが」ですが、ニュアンスとしては「私が思うに」といったところですので、本当は「自分は間違っていない」と思っていたとしても使うことが出来ます。

客観的な断定を避けて、あくまで主観的な自分の意見として伝えているので、「あなたの方が正しいのかもしれない」という可能性も残した、相手の意見を尊重した表現と言えるのです。

そして、“but”に続く“I think…”も「私は…と考えます」の意味ではなく、一種の婉曲表現ですので、先の“I could be wrong”と合わせて使うと文全体が丁寧にまとまり、立場が上の人にも安心して使える表現となります。

ちなみに“wrong”の代わりに“mistaken”(原形mistake)を使って“I could be mistaken, but I think…”としても、同じ意味で使用できます。

注目フレーズ②
If~, then~.(もし~するなら、~です)

人の意見に反対する時の理由として、データなどの客観的な事実と合わせて、このフレーズを使って「もしその人の案を採用した場合、どのような結果になるか」を説明できると理想的です。

それによって、あなたはその人の意見をしっかりと聞き、検討した結果反対なのだ、ということを示すことができるからです。これもまた「相手の意見を尊重している姿勢」に繋がります。

それでも相手が譲らない場合には・・・

チームの成果に影響するため、
自分の意見(相手の意見に賛成できないということ)を押し通す必要も出てくるでしょう。

その際も、

With all due respect, I can’t endorse that.
(失礼ながら、私はその案を支持するは出来ません)
I’m afraid I’ll have to hold my ground.
(申し訳ありませんが、譲歩できかねます)

のような、あくまで丁寧な表現を使って反論できれば、相手との関係悪化を避けることが出来て良いでしょう。

まとめ

議論では、最善の結論にたどり着くことが求められると同時に、議論の相手と友好な関係を維持することも重要です。

反対意見を言う時でも相手の意見を尊重することを忘れずに、今日ご紹介したフレーズを使って建設的な議論を行うよう是非心がけてみてください。

※今回の引用:
ビジネスコースのレベル8・レッスン11「Disagreeing」

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