ロンドン通信

How am I improving English in London-ロンドン通信vol.8-

ロンドンで生活すること数か月。海外で仕事をすればさすがに英語も上達するだろうと思っていましたが、そう簡単にはいきません。

職場での読み書き、テキストでのイギリス英語の学び、SNSでの友達との交流、ジョンソン首相をはじめBritish Englishネイティブの配信コンテンツやBBCニュースの視聴…英語に触れる努力をしているつもりがなかなか上達を実感できないため、自分自身の取り組みを簡単に整理してみたところ。

2つのことが判明!
【1】speakingの機会がほぼ皆無(職場でのspeaking時間は平均1日30分以下)
【2】(インターネットが発達した結果)ロンドンにいなくても出来ることしかしていない

そこで
【1】speakingの機会を増やす
【2】ロンドンという環境を活かす
べく現在絶賛取り組み中の諸々をご紹介させていただきます。

1) 同僚からイギリス英語を学ぶ

職場にて英語で会話している時間を計ってみたところ、勤務時間7時間中なんと1日平均わずか30分以下!(上司が日本人のため、仕事に関する大半の会話は日本語。)多国籍の人種から成るロンドンの街で、生粋のBritish Englishに触れられる機会は実は相当に少なく、英系事務所という職場はまたとない恵まれた環境。これを活かさないのは勿体ない!
ランチタイムは食事をしながらデスクで仕事をする(そして定時過ぎには職場を離れる)スタッフがほとんど。ランチやお茶などまとまった時間は誘いづらいので、スモールトークの機会を大切にすることに。
私の職場では、努力していることをアピールすると、周りが好意的に手を差し伸べてくれます。「私、毎日自宅でイギリス英語を勉強しているの」と触れ回ったところ、多くの同僚が良い英語の先生になってくれました。ある日の会話をご紹介すると、
私:poshってどんな人のこと?
同僚(秘書):わかりやすく言うと、王室や上流階級のことよ。
私:法律事務所に勤めている人ってposhだと思う?
同僚(秘書):一般的にはposhって思われるんじゃないかな、私は全然poshじゃないけれど!

2)週に一度以上は、外国人の友人と外出する機会を作る

職場では思いのほか英語コミュニケーションのまとまった時間が得られないため、平日のランチタイムや週末に外国人の友人との時間を持つようにしています。主には、語学学校の時の友人や息子の学校の保護者と、食事、お茶、散歩、サイクリングに出かけています。職場と異なり、生粋のBritish Englishでない様々な英語に触れられる貴重な時間です。世界中で英語を話す人口のうち約8割が非ネイティブとのことで、ネイティブ以外の英語に接する機会も大切にしています。


語学学校の時の友人のトルコ法弁護士。英国法弁護士の資格を取るため、現在英国で勉強中。彼も英語を学んでいるので、会うたびにお互いの英語の上達を褒め合い、励まし合える良い友人です。

3)お誘いいただいたパーティーは断らない

1対1で英語を話すのに多少は慣れても、複数人との会話となるとハードルがあがります。渡英後しばらくは気持ちが萎えて勇気が持てず、せっかくのパーティーのお誘いを全てお断りしていました。しかしある日、私の一番親しい友人がお誕生日パーティーに誘ってくれたので、躊躇する気持ちを抑えて思い切って参加してみることに。


ご自宅で開かれたパーティー。素晴らしい装飾、美味しいお食事とお酒、何よりホストの温かすぎるおもてなし。ホストの人徳で素敵な方ばかり50名以上のゲストが駆け付けました。日本のホームパーティーとの違い(家族参加・立食・土足・軽食・包装されていない手土産など)を学べたり、親友と呼べるほどの友人ができたり、この上なく充実した時間を過ごすことができました。勇気をもって飛び込んでみることは本当に大事!

4)language exchangeパートナーとの学び合い

気の置けない友人や同僚が少しずつ増えつつあるものの、もっともっとspeak upする機会を増やしたい!と思っていたところ、知人に「language exchangeはいい機会になると思うよ」と勧められました。「ロンドン育ちの友人を作ってロンドンを案内してもらう」ことをロンドン生活の夢の一つとしていたので、現在は「ロンドン在住で日本に興味のある英語ネイティブ」の方との交流機会を設けています。


テキストで英語を修正してもらったり、language exchange picnicに出かけたりしています。

5)英語のガイドブックを元に街歩き、街歩き中は標識も意識

「英語を勉強しながらロンドンを楽しみたい」と思い、ガイドブックを「地球の歩き方」から英語のものに変えました。私が今はまっているのはこちら。


ニッチな情報がふんだんに掲載されており、ロンドンの奥深さを学びながら楽しい街歩きができます。

また、街歩きの最中には標識にも目を向けるようにしています。

6)英語ガイドツアーに参加

英語でコミュニケーションをしながらロンドンについての学びを深めたく、英語ガイドのツアーに参加しています。せっかくガイドさんがたくさんのことを教えてくれているのに、私の英語力では半分くらいしか理解できません。ツアーに参加して沸き起こる「説明が理解できなくて悔しい」「もっとロンドンについて学びたい」という強烈な感情が英語を学ぶ意欲に繋がっています。


Liquid History Tours。街歩きをしてそれぞれの歴史や地理の説明を受けながら、趣の異なるpubを4軒はしご。ここは、新聞社が立ち並ぶエリアにある隠れ家的なpub。

7)接点ある外国人には必ず話しかけてみる

flatのエレベーターでおばあちゃまに話しかけたら’Are you going somewhere nice? ’と尋ねられました。上品な表現に感動!
flatに定期的に来る鷹匠(鳩を追い払うために鷹を飛ばすそうです)に声を掛けたら、「試してみるかい?」と言って鷹を飛ばさせてくれました。


勇気をもって一言話しかけてみるだけで、素敵な英語表現を学べたり、貴重な経験ができたり、グンと世界が広がります。


少ない知恵を絞っては、どうしたら英語が上達するか試行錯誤の日々です。
様々試してみること10か月、私にとって、英語の上達を妨げていたのは、英語のスキル以上に、私の心の壁だったことを痛感しています。
ロンドンで生活し始めた当初はどこかで「英語できちんとコミュニケーションしなければ」と考えていました。しかし、日々英語に触れることでいつの間にか意識が変わり、今は「英語で楽しくコミュニケーションしたい」一心です。
下手でもいい、間違ってもいい、伝えたいという気持ちがあればきっと伝わる、そう信じられるようになったことと、その信念に基づいて勇気をもって話しかけられるようになったこと。これが、10か月間のロンドン生活における私の一番の成長だと思います。

【筆者プロフィール】

小根森純子。大学卒業後、松下電器産業(現パナソニック)入社。ロンドン転勤の夫に帯同するため、2019年8月退社。同年10月より英系法律事務所にて勤務開始。
TOEIC790点。二技能かつ選択問題のためそれなりの点数に見えなくもないが、実力的には600点程度と予想。仮に四技能の試験になれば恐らく400点程度。聞く・話すが極めて苦手。
夫・息子(14歳)との三人暮らし。家族・友人・旅行・グルメが大好きで、蛇とネガティブが大嫌い。

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